勃起障害(ED)
勃起とは、性的刺激によって、
神経を介し勃起の信号が送られると、
陰茎海綿体の動脈が開いて
血液が流れ込む。
海綿体はスポンジのように
血液を吸い込んで貯め、
膨張して硬くなる。
これが勃起した状態。
となるが、
神経系統か血管系統、
あるいはどちらも機能しないと
勃起障害が起こる。
神経は電気信号を伝達する道なので
スタート地点とゴール地点、
脳発〜海綿体着ということになります。
その電気信号を送る過程で、
ピタゴ◯スイッチみたいに
色んなカラクリが作動して
最後に陰茎がそびえ立つはずが
これらが噛み合わないと
そびえ立ちません。
神経は道中 内臓を介するため、
もし内臓の不調があれば
信号が止まってしまいます。
血管系統に問題がある場合も一緒で、
血管も内臓を介するので、
内臓の不調があればゴールまで
たどりつきません。
歳を重ねると
内臓の代謝が落ちてくるので、
高齢者による勃起障害・不全は
致し方がない場合がありますが、
まだ高齢者でもないのに
勃たない場合は内臓の不調から
来ている可能性があります。
※施術するとすれば、
内臓にまつわる経穴
(主に手・足・背中)なので、
陰茎などに直接施術は致しません。
このページでは
勃起障害・勃起不全の
西洋医学と東洋医学の見解を
ご紹介しております。
西洋医学の見解
勃起障害・勃起不全(ED)とは、
「性交時に十分な勃起や
その維持ができずに、
満足な性交が行えない状態」
をいう。
薬などで勃起できても
性交時に中折れしたり、
膣の中に満足に射精できない人が
EDにあたる。
勃起は神経と血管の系統が
正常に働くことによって起こる。
何らかの原因で、そのいずれか、
もしくは両方が正常に働かなくなると
勃起障害が生じる。
EDは加齢やストレスにより
起こるものだと思っている人が
多いが、年齢に関係なく、
またはストレスの自覚がなくても
起こることがある。
男性にとっては
非常に身近な問題である。
原因
EDは、ストレスなどの
精神的、心理的な原因、
糖尿病、高血圧症などの
心血管系疾患に加え、
肥満と運動不足、喫煙などの
生活習慣からも起こるといわれている。
性的刺激によって、
神経を介し勃起の信号が送られると、
陰茎海綿体の動脈が開いて
血液が流れ込む。
海綿体はスポンジのように
血液を吸い込んで貯め、
膨張して硬くなる。
これが勃起した状態。
しかし、生活習慣病や
心理的な原因により
神経と血管の働きが不十分だと、
陰茎海綿体への血液の流れ込み方が
たりずにEDが起こる。
分類
・機能性ED
精神的ストレス、あせり、
性的トラウマや不慣れなど、
心理的な原因によるものです。
・器質性ED
脊椎のケガや骨盤まわりの手術による
陰茎付近の神経や血管の損傷、
糖尿病や高血圧症による
神経や血管の障害など、
身体的な原因によるもの。
・混合性ED
心理的な原因と身体的な原因が
加わって起こるもの。
・その他
薬物の副作用、精神病などによるもの。
治療
上記にある分類により
治療法・薬が変わってくる。
東洋医学の見解
陽萎は 「陽痿」「陰萎」ともいい
陰茎の勃起不全あるいは
勃起が持続しないために
性交ができないことを指し、
「インポテンツ」 に相当する。
老人(「八八」は天葵の尽きる年で、
64才を一応の目途とする) で
性機能が減退するのは
生理的な現象で病態ではなく、
《陰陽応象大論》 に
「年六十、陰は痿す」
とある通りである。
・腎陽虚
《諸病源候論・虚労陰萎候》
「腎虚すれば
陰器を栄することあたわず,
ゆえに萎弱す」
《医貫》
「陽事まず萎するは、命門火衰なり」
《景岳全書 雑証謨》
「およそ男子の陽萎して起たざるは,
多くは命門火衰により, ……
火衰は十に七八居りて,
火盛はわずかにこれあるのみ」
とあるが、いずれも
腎陽虚(真陽不足・ 元陽不足・命門火衰)
による陽萎のことを述べている。
腎陽虚の陽萎は、
性欲過度による房室不節・
先天不足の虚弱体質者の性交・
少年の手淫過多などで、
腎気を消耗したために発生する。
特徴:
腰や膝がだるく無力・腰痛・
耳鳴・脱毛・歯の動揺・寒がる
四肢の冷え・息ぎれ・
舌質が淡・脈が沈などの
腎陽不足の症候をともなうことである。
治法:
温補腎陽
・心脾両虚
心配事・思慮の過度などにより
心脾が傷害され、脾気・心血が消耗し、
後天の化源が不足したために
腎気が充足せず、
腎精が不足したことにより
陽萎が発生する。
《内経・陰陽別論》
「二陽の病心脾に発すれば,
隠曲することを得ざるあり」
とあるのが、これに相当する。
特徴:
動悸・息ぎれ・自汗 多夢・
健忘などの心の気血不足の症候と、
顔色が白い・倦怠無力感・
るい痩・食欲不振・泥状便・
口唇が淡・舌質が淡白・脈が細
などの脾気虚の症候を
ともなうことである。
治法:
補益心脾
・驚恐傷腎
《内経・金匱真言論》
「恐は腎を傷る」
《内経知要》
「恐れればすなわち腎痿す」
《霊枢・ 本神篇》
「恐惧して解けざればすなわち精を傷り,
精傷るればすなわち骨し痿す」
《類経》
「痿は,陽痿の痿なり」
などとあるように、
本証は驚き恐れ精神的緊張などによって
発生する。
特徴:
びくびくして不安で驚きやすく
動悸し、性交時になると
不安・焦躁のために勃起しなくなり、
普段は勃起するのが特徴である。
治法:
安神定志
・湿熱下注
肥満して内湿の盛なひとが
脂っこいものを多食したり酒を嗜好し、
湿熱が発生して陽明脾胃に停滞し、
湿熱が下焦に流注したために発生する。
《素問・痿論》
「陽明虚すればすなわち宗筋縦む」
とあるのに相当する。
特徴:
インポテンツとともに、
下肢が重だるい・陰部の発汗
および痒みや痛み・ 尿が濃く少量
舌苔が黄・脈が弦などの
湿熱の症候がみられることである。
治法:
清熱化湿
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