眼精疲労

眼精疲労

眼精疲労は
スマホやPCが普及した現代社会で
急激に増えている疾患です。

見る、聞く、嗅ぐ、味わう、
触るといった五感は
それぞれの器官で感受し
脳に伝わって認識するというのが
西洋医学の認識ですが、
東洋医学では、もっと奥に伝わり
内臓に響くものであると考えます。
そもそも内臓とは、
口にした飲食物を血液や栄養素に
化合して体全体に運搬し栄養します。
五感を主る器官も内臓からの
栄養を受けているわけです。
なので、
①内臓が弱って
各器官に十分に栄養が届かなくなると
感覚が鈍ってしまう。

②目を酷使することで
内臓も疲弊して体が鈍ってしまう。

2つのパターンがあります。
現代社会ではPCやスマホで目を酷使し
内臓が疲弊して体全体に影響する
②のパターンが多いです。

PCやスマホを見ないことが
最善の策でありますが、
仕事やプライベートではもう
必需品となってしまっています。
であれば、
疲弊してしまっている内臓を扶け、
体をスッキリさせることで、
眼精疲労といった
疾患でも対応できます。

 

 

こちらでは眼精疲労に関する
西洋医学と東洋医学の
見解をご紹介しております。

 

 

 

西洋医学の見解

 

目に充血や痛みなどが起こり、
視界がかすみ・ぼやける、
まぶしさを感じるなどの症状がおこる。

これが悪化すると目の症状だけではなく
きつい肩や首の凝りがおこり、
ときにはめまいや吐き気など
全身疾患の状態を感じることもある。

目を酷使することで起こる症状は、
眼痛・カスミ目・充血・乾燥感などの
目の症状のほかに、
めまい・頭痛・肩こり・吐き気
などの全身症状。

これらの症状が、
休息や睡眠をとっても
十分回復しないと、
それは単なる目の疲れではなく、
眼精疲労という病気と呼ばれ
眼精疲労は、
隠れていた健康状態の悪さや
精神的疲れが、目を酷使することで
表に出てきた状態ともいわれる。

 

眼精疲労

 

眼精疲労と一時的な疲れ目
との大きな違いは
原因が目の酷使によるものだけではない
というところにあり、
実際に多岐に渡る原因が
眼精疲労を引き起こしている。

さらに、そうした原因が
いくつか重なることによって
眼精疲労にまで至るケースも多く、
それにともない症状が
より重くなる場合もある。


原因を突き止めて、
それを根気強く一つずつ
解消していくことが
眼精疲労の改善につながる。

 

 

対策

基本的には
バランスの良い食事を摂取し、
十分な睡眠時間を確保することが
第一の対策となる。

また、セルフケアによって
眼精疲労の原因となる環境を
遠ざけることで症状が改善する
ケースも少なくないので、
日常生活におけるチェックや
アレンジも怠れないこと。

 

 

眼精疲労

 

東洋医学の見解

 

目は「眼睛」といい、
ひとつの器官であり
五臓六腑と密接な繋がりがある。

「心は血脈を主り」

「肝は血を蔵し」

「腎は精を蔵す」

というように、
臓腑の臓は体にとって
有益な栄養物質である精気を蓄え、
統制する器官である。

そして
「五臓の中に蓄えられている精気は、
すべて経絡をつたって目に注ぎ、
精気の力によって物を
よく見ることができる」

と『霊枢』に記載されている。

物がよく見えるということは、
五臓の精気の有無に
深く関係しているのである。

 

 

・肝血不足

「肝は目に開する」
目は肝の経絡が外に通じるであり、
肝の経絡は目の周囲をめぐって、
体表にある目につながる。

このため眼科疾患の治療は
多くの場合まず肝から始まるか、
あるいは肝の治療を
加えることを考慮する。

 

・「肝は血を蔵す」
心は全身の血液の巡環を
統轄管理しているが、
肝は血を貯蔵管理している。
そして、肝の経絡につながる目は
肝血の滋養をえて
物を見ることができる。

「すなわち五色を弁ず」 とされ、
色や形をはっきり識別することが
できるのである。

 

肝血が不足すると
目に滋養を提供することが
できないため、
視力の衰えは顕著となり、
ひどい場合は白内障、
夜盲症などの症状が現れる。

 

症状:

・目の疲れ・視力減退・
目が乾く・夜盲症

肝血が虚して目の濡養作用が
少なくなるために生じる。
目の疲れは気血の不足によっておこる。

 

・眩暈

①肝血が不足して
肝陽が陰の制約をはなれて
上衝するためにおこる(肝陽上亢)

②陰血が不足して
頭部を養うことが
できないためにおこる。

 

・不眠

() の血が虚して、
子臓である心 () の蔵する神を
乱すために生じる症状である。

 

・顔色が黄色っぽい、つやがない
顔面部の栄養が不足した
全身的な血虚状態である。

 

・月経の色が淡く、量が少ない
肝血が不足し、経血を調整する機能が
低下した症状である。

 

治療原則:
養血滋肝明目

 

 

眼精疲労

 

・肝火旺盛

「肝は疏泄を主る」
肝は気の流れを調整する。
気は血を推動し、
血とともに体内をめぐって
身体各所を滋養している。
肝の疏泄機能が失調して
肝気鬱結が長く続くと、
熱化(肝鬱化火) して
肝の陰血を消耗する。
肝陰が虚して、火熱のいきおいを
抑えきれなくなる(陰虚火旺)と、
眼痛、目の充血の症状が現れる。

 

症状:
・目が張ったような疲れ

肝火が上昇して目に膨張感がある。

 

・目の充血・目やにが多い・

肝熱が経絡にそって上昇すると
目が充血する。
目やには
肝熱が目に入った場合に生じる。


・眩暈・偏頭痛
肝火が胆の経脈にそって上衝して
頭部を乱す症状である。

 

・口渇・口苦
肝火によって津液が消耗され口が乾く。
口苦は肝火が胆汁をともなって
上溢するためにおこる症状である。

 

・イライラ
疏泄機能が失調して
肝気が鬱する症状である。

 

治療原則:
清肝瀉火・明目

 

 

 

・肝腎不足(精血不足)

「腎は精を蔵する」
腎精は人間の生命活動を維持する
基本的な物質である。
肝の蔵する血も、肺の主る気も
精に包括されており、
精を蔵する腎は人の根本的な臓腑
ということができる。

精から生じる髄は、
(髄海と呼ばれる) に集まるが
脳と目は近い場所に
位置していることから
脳髄が充満していれば、
目の精気も充足され視力もはっきりし、
脳髄が空虚になると目もぼやけてくる。

 

症状:

・目が乾燥する物がはっきり見えない

肝血と腎精が不足して
目の潤いがなくなる。
目の滋養が少ないため視力が低下する。

 

・眩暈・耳鳴

精血不足のため脳髄も少なく
頭部に濡養がいきわたらないため
に生じる症状である。

 

・足腰がだるい

腎の骨を主る機能の減退によって
おこる症状である。

 

・目の充血・五心煩熱・
咽乾・尿黄・便秘・舌紅脈細数

陰が不足して虚火が
旺盛になった症状である (陰虚火旺型)

 

・目がかすむ 顔色が白っぽい・
手足が冷える・小便は透明で量が多い・
軟便・舌淡苔白・脈沈弱

腎陽が不足して体全体の陽気が
不足したためにおこる
冷えの症状である (腎陽不足型)

 

治療原則:
補益腎精・明目(腎精不足型)
滋陰降火明目(肝腎陰虚火旺型)
温陽補腎明目(腎陽不足型)

 

 

眼精疲労

 


・脾虚湿盛

「脾は昇清を主る」

脾は清(精気)を上昇させる
機能をもっており、心・肺・頭・
顔面部に栄養物質を送りとどけている。

脾が衰え脾の昇清機能が低下すると、
目の滋養物が不足し、
目がショボショボし、
物がはっきり見えなくなる。

 

・「脾は血を統べる」
脾の統血機能とは
血液が脈管から外に溢れ出ないように
統轄管理することをいう。

脈絡は目に集まっているが、
脾の統血機能が低下して
血が脈管の外へ溢れ出すと、
目の充血あるいは出血の症状が現れる。
この充血 出血症状は
熱性の場合と異なり、
痛みも痒みもないのが特徴である。

 

症状

・目が重たいような疲れ

水湿が運化されず内停し、
瞼が膨らんで重だるい症状が現れる。

 

・手足に力が入らない

脾は四肢を主っている。
肌肉の栄養が不足するために生じる。

 

・眩暈

気血が不足して精気が上昇できず
脳を養うことができないためおこる。

 

・浮腫・ 体がだるい

脾が虚して全身に湿が停滞する症状。

 

・食欲不振

脾虚の代表症状である。

 

・軟便

脾気が上昇できず下降する症状。

 

 

治療原則:
益気健脾・昇陽明目

 

 

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