舌痛症

舌がピリピリ痛い、ヒリヒリする
といった方は当院でも多く見受けます。

西洋医学では
原因不明とされる病ですが、

東洋医学では”舌診”というのがあり、
舌と内臓は繋がっているぞと
考えられております。
なので、内臓の不調が舌に反映される為
内臓の不調を整えることができれば、
舌の痛みも解消できるというわけです。

では、具体的などの内臓が弱ると
舌が痛くなるのか??を下記に
東洋医学の見解でご紹介しております。

西洋医学の見解も併せてご覧下さい。

 

 

 

西洋医学の見解

 

 

舌痛症の定義は、
「舌ないし口腔内に形態的、
解剖学的に異常がみられない
にもかかわらず、
持続的な自発痛、
異常感を舌に感じること」

つまり、舌自体に器質的な問題はなく、
血液検査など検査値が
正常であるにもかかわらず、慢性的かつ
持続的な舌の痛みがある状態。

 

ただ、ご飯を食べていたり、
談話時など何かに集中している時には
舌の痛みが消失する傾向がある。

 

舌の構造

 

この病気の特徴として、
舌の先や舌辺に痛みが多く見られ、
男性より女性の方が
多く発症すると言われている。

 

年齢的には、
4060歳代の方に多く見られ、
20代の方にも起こり得る。

 

 

原因

メンタルの影響・ホルモンの異常・
神経痛の一種・口腔内の幻の痛み・
炎症の一種など様々な原因が
考えられてきたが、
未だ病因は特定できていない。

近年は、舌痛症を
神経障害性疼痛の神経痛の一種
ととらえる考えが支持されてきており
神経のなかでも抹消だけではなく、
中枢が大きく関与していると
考えられている。

 

舌痛症の約6割の方は
痛み以外に、味覚の異常や
口腔の乾燥感
など口腔内の触覚や味覚にも
異常感を訴える。

 

そのような症状の多様性は、
複数の原因が併存していることの
現れと考えられる。

 

 

治療

原因がわかっていない疾患
であることから、
根本的な治療法は
まだ確立されていない。

 

器質的要因のない、
舌の粘膜の病変が
認められない場合や、
精神的要因が併存する場合には、
精神科や心療内科へ
紹介されることがある。

 

心因性のストレスなどが
影響していると考えられる場合は、
抗うつ薬、抗てんかん薬などによる
薬物療法が行われる。

 

また漢方薬を用いた治療を
行う医療機関もある。

 

病気にしっかりと向き合うことで
痛みをコントロールし、
不安を緩和することで
舌痛の症状を抑制するために
「認知行動療法」
が行われることもある。

 

 

舌痛症

 

東洋医学の見解

 

舌痛とは舌の痛みの総称で、
灼痛 (灼熱性の痛み)
辣痛(ピリピリした痛み)
麻痛(しびれた痛み)
渋痛 (ザラザラした痛み)
などの感覚すべてを含む。

 

痛みの部位も(先端)・舌辺 (辺縁)
舌心 (中央) 舌根 (根部)
舌全体などの違いがある。

 

《霊枢・経脈篇》
「これ脾の至る所に生ずる病は,
舌本痛む」

と初めて記載され、
後世にはさまざまな所見を
細分化しているが、ついには舌痛
と総称されることになった。

 

 

・臓腑実熱

心・脾・肝・腎など
多くの臓腑の経絡が舌に上連するので、
各臓の火熱の邪はすべて
舌絡に上攻して舌痛をおこす。
ただし、臓腑の違いにより
痛みの部位や症状が異なる。

 

心火では、
舌尖の発赤と刺すような灼熱痛があり、
焦躁感・不眠などをともなう。

肝火では、
舌の両側辺縁の痛みがあり、
口が苦い・いらいらして怒りっぽい
などをともなう。

胃火では、
舌の中心部が痛み、
舌苔が黄厚で乾燥し、
冷たいものを欲する、
食欲がない・便秘などをともなう。

肺火では、
舌尖部がぴりぴりと痛む。

痰火では、
舌がしびれたように痛み、
めまいをともなう。

臓腑の熱毒では、
舌全体が紫色を呈しかつ痛む。

 

 

治法:
清熱瀉火

 

 

舌痛症

 

・陰虚火旺

朝早くから夜遅くまで働いて疲労し、
真陰を消耗しておこることが多いが、
陰虚の程度はつよくない。

《舌診研究》
「舌色は紅で潤いがあり、
舌尖には小さなとげ状の突起が
あって痛むのは、不眠あるいは
夜間労働者にみられることが多い」

と記載されている通りである。

 

陰虚の程度がつよい場合や
虚火上炎するものについては、

《弁舌指南》
「燥は津液すでに耗するためなり」
「舌に横裂を生じる者は, 素体陰なり」「苔なく点なくして裂紋する者は、
陰虚火炎なり」

などと記されている通りである。

 

 

特徴:
舌質が紅で灼熱性疼痛をともない、
口内が乾燥して水分を欲しがるが、
少量を頻回に飲みたがり、
一度に大量は飲まないこと。

このほか、

心神が養われないための睡眠不足や、
陰虚火旺の五心煩熱などもみられる。

 

治法:
滋陰清熱

 

 

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