手湿疹

 

手湿疹

皮膚科でもらった薬を塗っても
なかなか改善しない方
多くいらっしゃいます。

手湿疹はもともとアレルギー体質の方に
よく見られる症状ですが、
アレルギー体質の方に共通しているのは
“刺激に敏感になってしまっている”
という点です。
あらゆる刺激を外敵と捉えてしまい
過剰に反応してしまうわけで、
花粉症なんかが代表例でしょうか。
神経が昂ってしまうと、
アンテナを張り巡らせ過ぎて
色んな刺激をキャッチします。
なぜ、こんな現象が起きるか
というと、内臓に起因します。
どこ内臓の機能が弱ってくると、
体は本能的に守ろうとします。
例えば、赤ちゃんを守るお母さんの
母性本能も似たものがあります。
我が子を守るため、本能的に
外的な刺激に敏感になる感覚です。
体も同じように、
弱っているところがあると
本能的に守ろうと
気が張ってしまいます。

それが過剰になると、
ちょっとした刺激でも敏感に
反応し、花粉症や肌の痒みなどの
アレルギー反応が出るわけです。

では、どの内臓が弱って
過剰に気を張ってしまうのか?
が治療のポイントになってきます。

 

ここでは手湿疹に関する
西洋医学と東洋医学の
見解をご紹介致します。

 

 

 

西洋医学の見解

 

手湿疹とは、手のひらや手の甲、
指におこる湿疹の総称。
原因は乾燥や物理的な刺激、
薬剤などによる化学的刺激、
遅延型・即時型アレルギーなど
様々あり、またアトピー性皮膚炎や
光線過敏性皮膚炎、手白癬、
掌蹠膿疱症、汗疱などが
隠れていることもある。

 

手湿疹といっても
様々な症状があるので
いくつかのパターンに分類する。

 

 

進行性指掌角皮症

進行性指掌角皮症

いわゆる”手荒れ”にあたり、
特に主婦、美容師、飲食店員、
銀行員やアトピー素因を持つ人などに
よくみられる病気。
水仕事をよくしたり、
紙幣をよく扱ったりするために
手指の皮脂が減るうえ、
繰り返し指先に刺激が加わって
起こるものと考えられる。

 

 

乾燥・亀裂型手湿疹

乾燥・亀裂型手湿疹

手のひら・指全体の乾燥と
亀裂が特徴の慢性手湿疹。
通常、小水疱は無く
乾燥の影響もあるため、
冬に増悪することが多い。

 

 

角化型手湿疹

角化型手湿疹

中年以降の男性に多い。
皮が固くなったり、ガサガサしたり、
亀裂を生じたりする。
赤み・小水疱は見られず
同様の症状が足底にも見られる。
あきらかな原因は不明なことが多い。 

 

 

 

再発性水疱型(汗疱型)手湿疹

再発性水疱型(汗疱型)手湿疹

両手の手のひら・指の横側に
小水疱が多発し強い痒みがある。
初期は赤みが目立たず、
小水疱が単独で生じる。
次第に湿疹が増悪して、
赤みも目立つようになる。
しばしば、足底にも
同様の病変が見られる。
汗の影響もあり、
夏に増悪する傾向がある。
ニッケルなどの
金属アレルギーを伴うこともある。

 

 

 

貨幣状型手湿疹

貨幣状型手湿疹

円形の発疹は、かゆみを伴う
斑状の吹き出物や水疱として生じ、
これが後にじくじくしてきて
かさぶたができる。
発疹は広範囲に生じることもあり、
腕や脚の後面、殿部で
明らかにみられることがよくあるが
体幹にもできる。
古い発疹が治癒した場所に
新たな発疹が現れる傾向がある。

 

 

 

治療

治療法は、
「乾燥型」か「湿潤型」か
によって異なる。

「乾燥型」の場合は、
保湿剤による治療がベースとなり、
「湿潤型」の場合は、
ステロイドが良いとされる。

 

 

手湿疹

 

東洋医学の見解


掌蹠発疱とは、
手掌足蹠に密集した大小不同の
膿疱あるいは水疱が生じることをいう。

初期には灼熱感と痛痒感があり、
つづいて大小の膿疱あるいは
水疱が生じ、ときに融合拡大して
びらんあるいは乾燥・落屑となったり、
水疱壁が厚く破れにくくなって
大疱を形成し、
膿疱と水疱が反復して出没する。

 

 

・湿熱と毒熱

いずれも湿熱が原因で
水疱・ 膿疱を発生するが
病理機序が異なる。

 

湿熱

湿熱によって脾の運化が失調し、
水湿が肌膚に欝して生じる。

 

特徴:
発病が緩慢で水疱が主体であり、
手掌足蹠に限局し、
全身症状がないことである。

 

治法:
清熱利湿

 

 

毒熱

湿熱が長期間欝して毒を生じたり、
毒邪を外して湿毒が熱と結して
凝滞して発生し、毒熱が盛んなために
気血両幡の傾向を有する。
敗血症に相当する。

 

特徴:
暴発して膿疱が主体であり、
全身にも汎発し、発熱・悪寒などの
全身症状をともなうことである。

 

治法:
清熱涼血・解毒除湿

 

手湿疹

 

・脾虚湿盛

飲食不節制で脾胃の運化が低下し、
湿邪が肌膚腠理の間に欝して発生する。

 

特徴:
発病が緩慢で、
深在性水疱が群生したり
融合して大水疱となり、
水疱壁は厚く破れ難く
痒みがはげしいことである。

 

治法:
健脾除湿

 

 

・湿毒浸淫

湿地での生活・雨にうたれる
水中を歩く・水中で作業する
などにより、
水湿の邪に浸漬されて発生する。

 

特徴:
手掌魚際部あるいは
足蹠穹部に浅在性の小水疱が生じ、
破れやすくてつよい
痛痒をともなうことである。

 

治法:
解毒除湿

 

 

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