橋本病

橋本病とは
甲状腺機能低下症のことで
甲状腺が腫れてしまう病です。

甲状腺はホルモンを調節する器官で、
甲状腺をコントロールするのは
脳の働きによるものと西洋医学では
考えてますが、その脳は内臓から
栄養を受けて機能しております。
内臓が何らかの原因で弱ったり、
滞ったりすると、脳が栄養できなくなり
脳が甲状腺のコントロール不能に陥り
結果的に甲状腺の病が発症するものと
東洋医学では考えます。
なので、内臓の機能を磨きあげれば
甲状腺の機能をコントロールできます。

 

当院では橋本病は
得意とする疾患の一つです。
こちらでは、橋本病の西洋と東洋の
医学的な見解を紹介しております。

 

 

 

西洋医学の見解

 

甲状腺はノドボトケの下にあり、
蝶々のような形をしています。

脳の下垂体から指令を受けて、
新陳代謝を活発にする
甲状腺ホルモンを
分泌するのが主な働きである。

 

橋本病

 

九州大学の橋本策博士が
世界ではじめて医学雑誌に
この病気に関する論文を
発表したことから、
橋本病という名前がついており
20歳代後半~40歳代の女性に
発症が多いことが
大きな特徴になっている。

 

甲状腺ホルモンの不足により
新陳代謝が悪くなり、
さまざまな症状が現れる。

更年期障害やうつなどと
似た症状が多く、
内科などで一般的に行われている
検査では橋本病であることが
わからないため、
原因不明の不調として
長く悩まれている方も多い病気。

 

 


原因

橋本病は慢性甲状腺炎と
呼ばれることもあり、
甲状腺に慢性的な炎症が起きる。
自己免疫疾患が原因となって
起こっていると考えられており、
体質の変化により
甲状腺を異物とみなし
甲状腺に対する自己抗体
(抗サイログロブリン抗体、
TPO抗体)ができ、
この抗体が甲状腺だけを破壊し
甲状腺ホルモンが作られなくなって
徐々に甲状腺機能低下症になっていく。

 

橋本病

 

症状

甲状腺が大きくなる(腫れる)
ことがあり、
甲状腺ホルモンが不足すると

・顔や手足のむくみ
・寒がり
・体重増加
・便秘
・嗄声
・倦怠感
・息切れ
・脱力感
・無気力

など、
甲状腺機能低下の症状がみられる。

橋本病

 

 

治療

甲状腺機能が正常の橋本病では、
原則的に治療は必要ない。
甲状腺機能低下症がある場合は、
合成T4製剤の内服を行う。
ヨード過剰が疑われる場合は、
ヨード制限も行う。

 

 

 

東洋医学の見解


気虚

全身性の気の不足であり、
主として元気虚損のものを
一般の気虚証という。

気虚の成因には次の3つがある。

1. 先天不足または後天不良により
肺脾の機能が低下し、
気の生成が不足して起こる。

 

2. 久病または重病による
気・精の損傷。
または過度の労倦による気の消耗
(適時に気が回復できないもの)

 

3. 老化による精気の衰退。


気虚の影響は極めて広い範囲に及び、
全身の各臓腑に波及して
各臓腑の気虚証を引き起こす。

気虚のために温煦機能が著しく低下し、
畏寒・四肢の冷えが強い場合は
陽虚である。

防御機能が低下し、
衛表不固になると
外邪を感受しやすくなり
気虚外感証となる。

気虚のために運行に障害が起こると、
気虚気滞証となる。

気虚が血に及んだり気虚が陰に及ぶと
気血両虚または気陰両虚証を形成する。

 

橋本病

 

 

血虚

全身の血が不足し、
その濡養作用が低下し、
しかも局部の症状が顕著でないケースを
血虚証という。

 

1. 血は気の母であるので、血が虚すと
気血両虚を引き起こすことがある。

 

2. 経過が長くなり虚損がひどくなると
肝腎の精血が枯渇する。

 

3.血の人体部位・ 臓腑を
濡養する機能が著しく減退すると、
肝血虚・心血虚などの証が出現する。

 

 

気血両虚

気虚と血虚による症状・所見が
同時に存在しているものを
気血両虚証という。

気虚が先にあり、生血機能が低下して
血虚が起こるケースと、
血虚が先にあり、
血が気を養えなくなって
気虚が起こるケースがある。

 

気虚症状と血虚症状には偏重があり、
気虚を主としているもの、
血虚を主としているものの両方がある。

 

本証は久病が治癒しなかったり
長期の出血・虚弱体質・労倦傷神などを要因として起こるケースが多い。


本証に対しては注意をはらって
治療養生を行わないと、
病状は日増しに悪化し
肝腎精血虚損を起こす場合もある。

 

 

皮水証

水温が侵入して脾失健運となり、
そのため水気が泛溢した証候。

水温の邪を感受したり、
湿困により脾の運化が失調し
昇降が失調すると、
水気が全身に溢し皮水証が生じる。

本証は多くの場合、緩慢に起こり、
外感と内傷の後期に多くみられる。
性質は多くの場合、 寒に属し、
証は多くの場合、虚中挾実であり、
あるいは実を主とする。

本証が進行して
体内に水気が多くなればなるほど、
陽気が損傷して陽虚水泛証となる。

また水気凌心のような
重篤な証に至ることもある。

橋本病

 

 

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