三叉神経痛

三叉神経痛による
顔面の痛みも外傷性でなければ
体の内側からくるものと
東洋医学では考えております。

内側というのは内臓のことで、
内臓のどこかの機能が弱ったり、
停滞していると痛みとして
信号が発するものと考えます。

内臓がしっかり機能すれば
顔の痛みも引いてきます。

こちらでは、三叉神経痛の
西洋医学と東洋医学
の見解を述べております。

 

 

西洋医学の見解

三叉神経は顔面が得た感覚を
脳に伝える神経です。
額~眼・上あご・下あごと
3つの枝に分かれているため、
三叉神経と呼ばれています。

 



 

三叉神経痛(顔面神経痛)とは
一般的に「顔面神経痛」
と呼ばれることもあり、
三叉神経に起こった異常によって
痛みが生じる疾患で針で
つつかれるような、
電気が走るような激しい痛みが
起こることが多く、
体力が消耗して
日常生活に支障をきたしたり、
うつ状態になるケースもあります。

 


年代でみると
40歳以降の発症が多く、
患者数は年齢とともに上昇します。
性別では女性に多く、
男性に比べて約2倍の頻度で
発症するとされています。

 

・症状


顔面の片側に強い痛みを生じます。
突然、痛みが現れて
短時間で消えるケースが多く、
痛みが持続するのは
ほとんどが数秒から数十秒程度です。
5分以上強い痛みがある場合や、
疼痛がある場合には別の病気が
原因となっている可能性があります。


痛みが起こる場所では
頬からあごにかけた
あたりが多くなっています。
眉間や口の両端などを指で
押した際に痛みが生じるケースが多く、
顔に関係した動作によって
痛みが誘発されることもあります。

 

 

・原因


神経は電気信号によって情報伝達し
絶縁体に包まれた電線に例えられます。
血管が当たって強く圧迫され続けると
絶縁がうまくいかず、
「ショート」を起こしたような現象が
痛みとして大脳に認識されます。


ただし、血管が当たっていなくても
周囲との癒着などで
神経の走行がゆがめられていることが
原因の場合もあり
痛みの発生のメカニズムは
未だに完全に解き明かされていません。

また、まれに腫瘍など、
別の病気により神経痛を
生じている場合もあります。

 

 

東洋医学の見解

 

顔面の一部または
全体の皮膚・骨格および
その他の組織の疼痛で、
臨床的には半側の疼痛が多い。
東洋医学では「面痛」といい、
古典にも多くの記録がある。

《内経》「両領痛」「頬痛」
《医学網目》
《蒒己医案》
《普済本事方》「面部疼痛」

 

(1) 風熱挾痰阻絡と風寒挾痰阻絡

いずれも風邪に痰をともなって
発生するが、
寒熱の違いがある。

頭面部は全身の陽経が会するところで、
足の三陽経筋は両顴部で会し、
手の三陽経筋は側頭部で会する。

脾虚の体質で痰湿を生じ、
風熱あるいは風寒の邪に
侵襲されると
風邪が痰とともに
経絡を阻滞するので

「通ぜざればすなわち痛む」
ことになる。

風邪は
「よく行り、しばしば変ず」で、

風邪が痰と結びついて集ったり
散ったりするために、
疼痛も急に起ったり止んだりする。

 

風熱挾痰
顔面紅潮・目の充血・
冷やすと軽減する

舌質は紅・舌苔は黄・
脈は数などを呈し、

発熱、微悪風寒などの
表熱の症候をともなうこともある。

 

風寒挾痰
顔面蒼白・温めると軽滅する。
舌質は淡・舌苔は薄白で
潤・脈は緊などを呈し、

発熱つよい悪風寒などの
表寒の症候をともなうこともある。

 

 

 

(2) 肝鬱化火
悩み・心配事・怒りなどによって
肝の疎泄が失調し、肝鬱化火して
肝火が上犯することにより
面部疼痛が発生する。

 

特徴:
目の充血・顔面紅潮・
胸部が張って痛む

いらいら怒りっぽい・口が苦い。
咽の乾燥感・
舌質は紅・舌苔は黄で乾燥

脈は弦数などの
肝火の症候がみられることである。

 

 

(3) 気虚血瘀
顔面痛が長期間持続したために
気血が消耗し

病邪が血絡に入って
脈絡の瘀滞をおこしたものである。

 

特徴:
舌質は淡白あるいは瘀斑がある。
脈は沈細で弱などを呈することである。

 


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三叉神経痛

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