【症例】呼吸器系疾患
呼吸器系疾患で
お悩みの方の症例をご紹介します。
- 嗄声(声枯れ):
30代 女性 会社員 ・初診
声が出にくいとのことだが、
よくよく問診してみると
喉の詰まり感が強く声が出にくいよう。
仕事が多忙でほとんど休みなく
過ごしているとのこと。(詳しい問診事項は割愛します。)
陰虚でも嗄声になることはあるが、
正気の弱りはなく
気滞でガチガチだった為、
この場合は梅核気に近い症状なので
肝鬱気滞を取り除いていく。施術中から喉がスッキリしてきて
施術直後は返事良く
”はい!”と声が出せるようになっていた。
施術に手応えはあったので
1回でも寛解していくと思うが、
1週間後に人前で話す機会があるため
念のため6日後に診させてもらう。・2診(前回施術から6日後)
経過は良好で、
施術翌日にはいつも通り声が出せるようになる。
気滞もよく散っていたので
普段からよく運動するようお伝えし
今回の施術を終了しました。・施術回数
2診・頻度
なし・期間
1週間
- 花粉症:
40代 女性 パート ・初診
今年の花粉症は
3月に入ってから発症。
例年になく咳症状がきつい。
緊張したり、咳をしてはいけない
状況の時に咳き込んでしまい、
一度咳き込むとなかなか止まない。咳以外にも、
くしゃみや鼻水がよく出る。
また平素から肩こりや、
寝ている時によく
歯を食いしばって力みやすい。
年齢を重ねてきて
疲れやすくなってきたとのこと。(詳しい問診事項は割愛します)
四診してみると
心と腎の虚が深くこれを補いました。
施術後は肝鬱もマシになったので
初診の施術を終了しました。定石では”花粉症=肝”を疑いますが、
先入観に捉われず、もっと広く診て
正気の有無を診ることが
生体を診る上で
重要なポイントになります。・2診(前回施術1週間後)
前回施術後、
背中がビリビリする得気あり、
その後 咳症状が落ち着く。沢山人が集まる式典に出席し
やや緊張するが、咳出ることなく
過ごせたとのこと。その後も目立った咳症状なく、
花粉の飛散も落ち着いてきたので
2診をもって施術終了としました。
・施術回数
2診
・頻度
週1回ペース
・期間
1週間
- 咳嗽・蕁麻疹・食欲不振:
7歳 男児 小学生 ・初診
数日前の発熱を機に
咳、蕁麻疹、食欲不振に陥る。
もともとアレルギー体質で
動物アレルギーやハウスダストがあり、
環境の変化や疲労時に
上瞼の腫れが出る傾向にある。(詳しい問診事項は割愛します。)
四診より腎気の虚が深いので
これをよく補う。
施術後はクタ~と脱力感があり
リラックスした様子だった。
腎気もよく建ってきたので
病も深くはなさそうなので
あまり間隔を空けず次回診させて頂き
早期の改善を目指す。初診施術後は腹部と背部の蕁麻疹が消失。
咳も大分治まっていた。
今回も補腎を中心に施術し、
施術中からよく眠っており
施術後も、帰りの車でよく眠って
帰宅してから食欲旺盛になり
よくご飯を食べられたそうです。
(後日、親御さんから聞きました)
咳、蕁麻疹もその後出なくなったと
親御さんに伺い2診で施術完了しました。・施術回数
2診・頻度
なし・期間
2日間
- 咳嗽・喘鳴:
30代 女性 会社員 咳が出始めたのはここ2週間。
ゲホゲホ!と痰が絡む咳で
痰の色は透明~白、
ひどい時は黄色~緑色の痰が出る。
気管支拡張剤を使用しているが
症状は一向に変わらず。また、咳が出始めた頃に
右太淵穴付近にガングリオンのような
出来物ができたとのこと。咳が出始めた背景に
仕事上でのトラブルが相次ぎ
多忙な日々を過ごしていたよう。(詳しい問診事項は割愛します。)
四診より脾胃の弱りや気滞を確認するが、
裏にある血瘀を駆逐していく必要がある。
正気の弱りはさほど深くはないので
活血化瘀を施す。
施術中から息が深くなり
喘鳴が落ち着いてきた。
安定するまで週2回ペースで診ていき
整ってきたら間隔を空けていく。週1~2回ペースで通院され約1カ月で
咳と喘鳴が出なくなって
職場でも咳き込むことがなくなった。また、右太淵のガングリオンも
みるみる小さくなっていった。調子が良いが、
咳・喘鳴以外にも不調があるようなので
主訴をそれらに切り替え診ていく。・施術回数
6診・頻度
週2回ペース・期間
約1カ月
- 気管支喘息:
50代 女性 主婦 ・初診
カゼ様症状が改善し数カ月経つが
咳だけが残り
気管支喘息と診断を受ける。
咳が酷いので
だんだん頭に血が上らなくなり
フラフラと眩暈がでてきた。
幼少期に喘息があったが
体の成長と共に喘息は治まり
最近は呼吸器の状態を気にしていなかった。
咳止めの薬を服用しても
一時的にしか効かない。(詳しい問診事項は割愛します。)
四診より腎気虚と診立て施術。
施術中から息が深く吸えるようになり
フワ~っとチカラ抜けて
スッキリされていた。
これを続けていけば
吸気がラクになると思うので、
咳することはあっても
発作的なものは減り
治まりやすくなると思う。
良く治まるまで週2回で診て
経過を診ていきます。週2回ペースで診させて頂き、
3週目には咳が随分治まり、
しつこかった咳もよく治まる。
体が楽だと精神的にも楽なようで
大分表情も良くなってきた。
今後はペースダウンして
メンテナンスで診ていく。
・施術回数
6診・頻度
週2回・期間
約3週間
- 気管支喘息:
70代 女性 主婦 ・初診
症状は1年続いている咳。
痰が絡むような咳がランダムに出る。
特に
×朝起床時に出る
×人混み
×電車に乗っている時
が出やすい。ステロイド吸入薬を使用したこともあったが
特に改善することもなかった。
外出することが好きだったが、
外で咳が出やすい為 周囲に気を遣うので
家にいることが多くなる。
以前のように咳を気にせず外出したい
との目標に施術依頼を頂く。(詳しい問診事項は割愛します。)
症状の特徴では
気滞からくるものと想定したが、
四診してみると気虚(特に腎)が深いので
腎気虚からくる気滞と診立て施術。
施術後は鼻がよく通り
息が深くなっていた。
腎気をコツコツ埋めていけば
気機の巡りも改善しそうなので
しばらく通院してもらう。週1回ペースで通院し、
施術を重ねる毎に咳の頻度マシになり、
(患者さんの自己判断で)
気管支拡張剤を止めてみたところ
薬を飲まない方が咳が出なかった。
電車や町中で咳き込むことがなくなり
気を遣わずお出かけできるようになる。
1年続いた咳が治まり、満足されたので
今回を以て施術終了としました。・施術回数
7診・頻度
週1回・期間
約1カ月
- 気管支喘息:
5歳 女の子 ・初診
気管支喘息を患って約3年になるが、
早朝や夕方、1~2月の寒い時期、
4~5月の暖かくなる時期になると
喘息症状が悪化する傾向にある。
また、喘息症状の前には吃逆(しゃっくり)
がよく出るとのこと。
最近は寝る前にも喘息があるので
グッスリ眠れていないとのこと。気管支喘息以外には
アトピー性皮膚炎もあるが、
痒みはそこまで酷くない。(詳しい問診事項は割愛します。)
四診より肝火犯肺と診立て施術。
施術後は体の緊張が解け
息がラクになってきたとのこと。
後天的な症状というわけでなく
遺伝的な素因もあるので、
コツコツ体を作り上げていく必要がありそう。
目先の目標としては、
よく眠れるように安定させる。・4診(前回施術から1週間後)
鍼を受けだしてから
いつも以上に早く寝て
朝まで咳き込まずに眠れるようになる。
ホコリっぽいところにいくと
咳き込むことはあるが、
その時だけで治まるようになる。
(以前はホコリっぽいところにいくと
ずっと咳が止まなかった。)調子は良いが、
今後もメンテナンスで診ていく。・施術回数
4診・頻度
週1回・期間
約1カ月
- 気管支喘息:
40代 男性 大学講師 41歳 男性 大学講師。
1年前から人前で話すと咳き込むようになり、
病院で診てもらうと気管支喘息と診断を受ける。大学の講師を5年務めており、
語学を生徒に教えている。
コロナの影響でリモート授業になったため、
自宅からPCを通して授業するようになってから
咳症状が出始めた。コロナが落ち着き、
対面での授業が再開した時に
まだ咳症状があると
生徒に申し訳ないので
体質改善のため、
鍼施術を依頼される。弁証:
気滞血瘀と湿痰治法:
活血化瘀・初診
施術中から呼吸が深くなり、
リラックスして眠っていた。
施術後もスッキリした様子。
週1回ペースの診ていく。・2診〜5診
90分のリモート授業で
受診前は授業の前半から
咳き込んでいたが、
鍼を受けるようになって、
授業の後半70分頃より
少し咳が出るようになる。また、痰が絡んだ
発作的な咳だったのが
コンコンという軽い咳になってきた。・6診〜10診
授業後半にまだ咳はあるものの、
咳き込む時間が減ってきた。・11診〜13診
最近は授業90分通しても咳が出なくなる。・その後
対面の授業が少しずつ増えてきたので、
メンテナンスのため
2週1回ペースで継続中。・施術回数
定期的な施術は13診・頻度
週1回ペース・期間
約3ヶ月夜更かしする傾向があった為
これを禁じました。