湿瘡ともいう。
皮膚に紅斑・丘疹・びらん・痂皮などの
様々な損傷が現れる皮膚病のこと。
浸淫瘡,黃連粉主之。
(漢·張機《金匱要略·瘡癰腸癰浸淫脈證並治》)
訳:
浸淫瘡には、黄連粉が主となる。
(漢・張機『金匱要略・瘡癰腸癰浸淫脈證並治』)
浸淫是心家有風熱,發於肌膚,
初生甚小,先後痛而成,汁出浸潰肌肉,
浸淫漸闊,乃遍體。
……以其漸漸增長,因名浸淫也。
(隋·巢元方《諸病源候論·浸淫候》)
訳:
浸淫とは、心家に風熱があり、
肌膚に発するもので、初めは非常に小さく、
次第に痛みが生じて、汁が出て浸潤し
筋肉を浸し、浸淫が次第に広がり、
全身に及ぶ。
……それが次第に増長するため、
浸淫と名付けられた。
(隋・巣元方『諸病源候論・浸淫候』)
濕疹瘙癢多形疹,內因責脾外邪成,
理脾化濕為大法,祛邪養陰相行。
(馬有度等《中醫精華淺說·臨證要訣·皮膚科要訣》)
訳:
湿疹の掻痒多形疹は、
内因は脾にあり外邪が成す、
脾を理し湿を化すを大法とし、
邪を祛し陰を養うを並行する。
(馬有度等『中医精華浅説・臨証要訣・皮膚科要訣』)
慢性濕疹,滋陰除濕,並用不悖。
(廣安門醫院編《醫話醫論薈要• 朱仁康醫話》)
訳:
慢性湿疹には、滋陰除湿を並用しても矛盾しない。
(広安門医院編『医話医論薈要・朱仁康医話』)
小兒濕疹,治脾為本。
(廣安門醫院編《醫話醫論薈要·朱仁康醫話》)
訳:
小児湿疹は、脾を治すことを本とする。
(広安門医院編『医話医論薈要・朱仁康医話』)
陰囊濕癢,名腎藏風。
人之精血不足,內為嗜慾所耗,
外為風冷所乘,風濕毒氣,從虛而入,
囊下濕癢或生瘡、脫皮,
下注則兩腳癬或耳鳴眼昏。
(清·孫德潤《醫學匯海·卷三十二・腎藏風》)
訳:
陰嚢湿痒は、腎蔵風と名付けられる。
人の精血が不足し、内は嗜慾によって消耗され、
外は風冷によって侵され、
風湿毒気が虚に乗じて入り、
陰嚢の下が湿痒したり、瘡が生じたり、
脱皮したり、 下注すれば両足に癬ができたり、
耳鳴りや眼の霞みが生じる。
(清・孫徳潤『医学匯海・巻三十二・腎蔵風』)
腎囊風一名繡球風,系腎囊癢,
由肝經濕熱,風邪外襲所致…..…
宜內服加減瀉肝湯,外用蛇床子湯熏洗。
(清·鄒岳《外科真詮·腎囊風》)
訳:
腎嚢風は一名繡球風といい、腎嚢の痒みであり、
肝経の湿熱、風邪の外襲によって引き起こされる
……内服には加減瀉肝湯が良く、
外用には蛇床子湯で燻洗する。
(清・鄒岳『外科真詮・腎嚢風』)
尿失禁のこと。3歳以上の小児の寝小便癖のこと。小便自出而不禁者,謂之遺尿;睡中自出者,謂之尿床。此皆腎與膀胱虛寒也。(清·陳復正《幼幼集成·小便不利證治》)訳:小便が自然に出て止まらないものを遺尿といい、[…]
帯下とは、膣から流出する粘稠性の物質。オリモノ・こしけと呼ばれ正常なものは無色透明無臭で少量。この場合は病ではない。帶下之證,因濕熱流注於帶脈而下濁液,故曰帶下。(清·孟葑《仁壽鏡·卷一下[…]
腹が膨張する病証のことで脹満ともいう。腹滿不減,減不足言,當下之,宜大承氣湯。(漢·張機《傷寒論·辨陽明病脈證並治》)訳:腹満にして減ぜず、減ずるも言うに足らず、直ちにこれを下すべし、大承気湯に宜し。[…]
"結"は邪気が体内に停留すること。"胸"は胸中を指す。結胸とは胸中に結んだ邪気のために心窩部が痛み、手で押さえると硬満がある病証のことをいう。結胸有輕重,立方有大小。從心下至小腹,按之石硬而痛不可近者,[…]






